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「妻とは離婚しないけど真剣交際希望」既婚男性からの“謎告白”に困惑 受け入れるリスクとは
2025年09月21日 09時17分
#不倫 #独身偽装

「君のことを大切にしたい」

既婚男性から突然の告白に困惑する女性からの相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者の女性は、知り合いの既婚男性から交際を申し込まれ、即座に断ったといいます。しかし男性は「いい加減な気持ちではない。君のことを大切にしたい」と真剣さをアピール。一方で「奥さんとは仲が良く、離婚する予定は全くない」とも語ったそうです。

女性は困惑します。離婚する気がないのに「真剣な気持ち」とはどういうことなのか。もし交際に応じていたら、配偶者から慰謝料を請求されるリスクがあったのか。そして、このような男性の言動に法的な問題はないのでしょうか。

「君のことを大切にしたい」

既婚男性から突然の告白に困惑する女性からの相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者の女性は、知り合いの既婚男性から交際を申し込まれ、即座に断ったといいます。しかし男性は「いい加減な気持ちではない。君のことを大切にしたい」と真剣さをアピール。一方で「奥さんとは仲が良く、離婚する予定は全くない」とも語ったそうです。

女性は困惑します。離婚する気がないのに「真剣な気持ち」とはどういうことなのか。もし交際に応じていたら、配偶者から慰謝料を請求されるリスクがあったのか。そして、このような男性の言動に法的な問題はないのでしょうか。

● 不貞行為による慰謝料請求のリスクは十分にある

仮に交際に応じて肉体関係に発展していた場合、配偶者からの慰謝料請求リスクは確実に存在します。

法的には「不貞行為」が問題となります。不貞行為とは、配偶者以外の者と自由な意思に基づいて性的関係を結ぶことを指し、不貞の相手方も民法上の不法行為に該当します。

夫婦関係が破綻していたといえる場合には、不法行為にあたらないと判断される可能性もありますが、今回は、「夫婦仲は良好で離婚予定はない」とわざわざ男性が相談者に伝えているので、その可能性は低そうです。

● 交際申し込み自体は直ちに法的問題とならない

男性の「真剣な気持ち」という言動については、それだけでは法的な問題を構成しません。

不貞行為は、実際の性行為、あるいは性交類似行為がこれにあたる可能性がありますが、たんに異性に告白する行為は、不貞行為にはあたりません。

しかし、継続的に交際を迫ったり、相手が明確に断っているにも関わらず執拗に接近を続けたりする場合は、別の法的問題(ストーカー行為等)に発展する可能性があります。

● 現実的な対応策として考えられること

このような状況に置かれた場合の対応策としては、きちんと拒否し続けることが重要です。既に断っているとのことですが、今後も一貫して交際の意思がないことを伝え続けることが基本となります。

また、相手の言動をメモや記録として残しておくことも考えられます。万が一、相手の行動がエスカレートした場合の証拠として活用できる可能性があります。

職場や共通の知人関係がある場合は、必要に応じて信頼できる第三者に相談することや、相手との接触機会を最小限に抑える工夫も現実的な対策といえるでしょう。

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